<コラム 筆洗>英国統治時代のインドで猛毒コブラを減らそうとこんな手を使っ…
英国統治時代のインドで猛毒コブラを減らそうとこんな手を使った。コブラの死骸を持ってくれば報奨金を出すと触れ込んだ。どうなったか。人々はお金欲しさで、コブラを飼育するようになったそうだ。困った政府は報奨金を廃止したが、この結果、人々は飼っていたコブラを放した。コブラは前よりも増えた▼打った政策が意図しない結果に終わることをこの話から「コブラ効果」という。こちらの政策にもコブラの鎌首を連想させるところがあったのではないか。東京圏の女性が結婚を機に地方に移住すれば、支援金を出すという政府の「移住婚」構想である▼女性に限定したことが差別的だと批判され、事実上の撤回に追い込まれたが、実現したとして果たして効果があったかどうか▼最大60万円という支援金は十分とは思えぬが、うまくいけば一時的には移住者が増えるかもしれない。だが、そのまま地方に住み続ける人がどれだけいるか▼コブラを退治するには報奨金より先にコブラの恐ろしさを人々に訴えるべきだったのだろう。若い女性の移住を促すには地方の魅力と利点を高めた上で粘り強く訴えていくしかあるまい▼しかも、この政策はまるで地方に住むことは「お金をもらわなければ割に合わないこと」と言っているようにも聞こえてしまう。そう聞けば、地方に住む若い女性はますます東京へと向かうだろう。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/352027?rct=hissen
東京新聞コラム
かなり面白かったのでメモ。各社コラムや風刺画や4コマ漫画など、新聞ならではの秀逸さを感じる場合が多い。たまに、社説などで「○○せよ」とか「○○すべきだ」とかどこか他人事のような説教じみた記事は、ちょっと時代錯誤かなとか感じますが、それでも、新聞って、私には、情報の総合カタログ的な感じがして、今は、楽しんでいます。でも、その総合カタログ的な情報の価値と値段が見合っているのか・・・それには他の情報メディアとの質と量を比較すると、違和感を感じているのですが・・・最近、新聞の斜陽化や新聞離れの記事やラジオを見聞きすることが増えたのですが、私は、新聞っていいなと思っています。もう少し安くなってくれるといいですが。