今日の朝刊の気になる記事(日本の自然観)

■日本の自然観

(異論のススメ スペシャル)日本の自然観と災害 佐伯啓思

この9月1日は関東大震災から100年であった。

この日、私はちょうど岩手県三陸海岸のある小さな町にいた。

津波にのみ込まれ一瞬で消失した町だった。あれから12年半がたつ。

防潮堤ができ、広い道路が整備され、きれいな宅地も広がっている。

だが残念なことにそこに住んでいる人はほとんどいない。だだっ広い空間の…

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ユダヤ・キリスト教的な西洋文化の自然観は、神は自然よりも人間を上位におき

その土台の上に精神(理性)をもつ人間が自らの利益のために自然を管理できる

日本は、太古から自然災害が多い国、日本人の持っている自然観は大きな災いを

もたらす自然災害でも、そこは人間の理解が及ばない自然、だからいい意味で「しかたない」

そして日本人は、そういう自然のなかで生命を営み、その自然のなかに「カミ」を

みいだしてきた。

最後に筆者は、

世界的に自然環境が破壊される現代こそ、生きたものして自然をみるという日本の自然観を

日本人自身が復興しなければならないのではないか。

と締めている。

最近、どうして、日本人の傾向として、

受け身というかあまり意見を言わないと言われるのか、

お料理はバラエティに富んでいておいしいのか(海外に行って改めて感じた)、

古代文明の発展が遅かったのか(書道を通して感じた)

画期的な文明開化はないものの、ひとつひとつが深く追求(ガラパゴス化でもあるが)

する気質が多いのか

そして、日本では、一神教ではなく、八百万の神だったのか、

など考えていたが、やはり、日本というロケーション、

ユーラシア大陸の端っこで陸続きではなかったロケーション(外部からの攻撃や刺激が少なく、ある意味心理的安全性が担保されていた環境)

四季があり南北に広がる自然からもたらされる風景や多種多様な恵み(自然と一体となった生活)

地震や台風などの自然災害の多い島国(一方で、自然への畏怖と隣り合わせ)

ここが原点なんだろうなと考えると、腑に落ちる。

今日の記事も、まさにそんな感じがする。

だから、SDGSの重要性をもちろん理解できるものの、割と西洋的な考え方にもどつくからだろうか、

若干のずれを感じていたのはこういうことだったのかなと感じました。