東北へ
GW前半は、東北へ旅行に行ってきました。
初めての東北でしたが、とは言っても3泊4日の日程なので
無理をしない行程にしました。
宇都宮の大谷資料館、大谷石の採掘場跡の巨大な地下空間は、
幻想的で本当にすばらしかったです。
映画やレセプションなどにも利用されているようです。
歴史的には、古く、古墳時代の石などに利用されていたようですが、
大正時代以降に産業として本格的な採掘が始まって
昭和60年代まで続いていたようです。
足尾銅山の採掘跡を見たときには、労働者の過酷な環境の展示が多くて
胸が痛かったのですが、
今回は、地下空間の神秘的な展示がメインになっていたせいでしょうか、
あまり労働者の様子はわからなかったのですが、
きっと重い石を切り運ぶ作業ですから過酷だったでしょう。
しかし、あの地下空間を見ると、人間の力の凄さにただただ圧巻されてしまいました。
その後は、山形のほうに行きたかったのですが、雪が降ってしまい、
予定した行き方では通行止めになっていることがわかり、
急遽予定変更、宮島の方に移動。
予定していた御釜や立石寺には行けなかったものの、この時期に新雪を触ったり、
雪景色を見たりそれはそれで、ラッキーでした。
そして、今回の旅の目的の一つ、双葉町にある
「東日本大震災・原子力災害 伝承館」
相馬市から国道を下って双葉町に入りましたが、
全壊半壊の家がそのまま放置されていたり、
たくさんの空き家、特に新しい家がそのまま空き家になっていたり
ロードサイドのガソリンスタンドもお店も飲食店もそのまま物が散乱したまま朽ちている
あれから11年、時が止まっているような状況に衝撃を受けました。
伝承館の周辺は、整備されていましたが、でも、ただ整備されているだけの印象。
そして、町のあちらこちらに線量計が設置され、田んぼや畑などの一角に汚染された土が積まれていました。
自然災害(地震・津波)、人的災害(原発)、政策の不具合(少子高齢化・過疎化・復興)
さまざまな要因が絡み合ったまま時が流れ、
今でも、人々の暮らしや日常が奪い去られたまま。
どうすれば正解と言えるのか・・・・・
目の前に広がる景色を見ていて、複雑な心境になりました。
伝承館を見学したかったのは、復興や町の様子を自分の目で見たかったこと
そして、今回のウクライナのことで、
日本のエネルギー問題や原子力発電についていろいろ考えを巡らせていて
きっと、ここにそのヒントがあるかもしれないと思いましたが・・・
でも、うーんと考え込む以外ありませんでした。
また、私たちは、復興のために復興所得税を平成25年から令和19年までの25年間
納税しますが、この復興所得税は、土木関係や原発処理だけでなく、
被災地の方々のために、必要なところに届いているのかな
と疑問に感じました。
東北旅行を通じて、最近ずっと考えていた社会問題について、
考えを整理したかったのですが
まだまだ深く考えることになりそうです。
最後に、いわき市にあるアンモナイトセンターに寄ってきました。
8,900万年前のアンモナイトが発掘できるのですが、
雨で発掘まではできませんでした。
太古は海であったこの地、今は陸となり、発掘される化石。
地球の歴史から考えると、人類の歴史なんて本当に短いことを
改めて思いました。
平和と健やかな日々を
願って、猫だるま、赤べこを買いました。