平成22年度税制改正大綱閣議決定
昨日、平成22年度税制改正大綱が閣議決定しました。
これで年明けの衆参議院決定を受け、施行される流れになるかと思います。
113ページにわたる大綱。
今朝の日経によると、
国税で81項目、地方税で90項目の見直し、結果として
国税で41項目、地方税で57項目を廃止または縮減することになったようです。
昨日のブログに記載した以外のことで、私が注目したのは・・・
●法人税
特殊支配同族会社(いわゆる一人オーナー会社)については、
オーナー社長の役員給与の一部を損金不算入とする制度が廃止。
しかし、中小企業の軽減税率11%は、財源確保の点から見送り。
●相続税
いずれ税制改正されるだろうと言われたものも含めて
これまで相続税対策手法として講じられてきたものにもメスが入ったようです。
平成22年4月1日以後の相続若しくは遺贈又は贈与から適用されるとのことです。
・定期金に関する権利の評価は、解約返戻金相当額などで評価。
・小規模宅地の評価減では・・・
相続人等が相続税の申告期限まで事業又は居住を継続しなくても、
被相続人等の事業または居住用であれば、
現行200㎡まで50%減額できたのですが、適用対象から除外、
共有取得であれば全体で適用されたものが、取得者ごとに適用要件を判定、
一棟の建物の敷地の用に供されていた宅地等のうちに特定居住用宅地等の要件に
該当する部分があれば全体で特定を受けられたものが、
部分ごとに按分して軽減割合を計算、
特定居住用宅地等は、主として居住の用に供されていた一の宅地等に
限られることを明確化
●消費税
自販機や駐車場の課税所得を使って、アパートやマンションに係る建物の消費税の還付
が、事業者免税点制度の適用や簡易課税制度の見直しにより、
実質、やりづらくなるような措置も講じられたようです。
(この話題については、こちらのブログをご参照ください。)
上記内容に、正直、驚きました。
相続対策や消費税の還付など、
いわゆる節税対策の代表的な手法が出来なくなる可能性があるんですね。
日本の財政状態と不景気、民主党のマニュフェスト内容を考えると
少しでも税収を増やさざるを得ない・・・
でも・・・
例えば・・・
時間をかけて取組んできた相続税対策、
税制改正により、一瞬にして有効でなくなる・・・
日本の財政悪化を食い止めるためには、
ある意味、仕方のないことなのでしょうか・・・・・