インボイス1年、中小8割が事務負担 経理デジタル化急務
売り手が請求書などに消費税の税率ごとに区分した税額や事業者の登録番号を記載するインボイス(適格請求書)制度が始まって10月1日で1年がたつ。事業者の登録は一巡した一方、導入した中小企業を対象とした調査では8割超が事務負担の増加を訴えた。経理のデジタル化を通じた生産性の向上が重要になる。
インボイス制度は2023年10月に始まった。19年10月に消費税率を上げた際、食品などに適用する軽減税率の8%と通常の10%の2種類に税率が分かれた。どの税率の取引かを正確に把握するため導入した。消費税の仕入れ税額控除には、仕入れ先からインボイスを発行してもらうことが原則、必要になった。
国税庁によると、24年8月末までにインボイスを発行できるよう登録した事業者は458万に達した。23年10月末は407万だった。足元で新規登録は減っており、事業者の対応は一段落したとみられる。
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請求書管理ソフトを手がけるSansanが8月に全国の経理担当者1000人を対象に調べたところ、請求書受領サービスなどを用いて受け取ったインボイスの登録番号を自動で読み取っているのは11.3%にとどまった。75.0%は経理や現場部門が目視で確認していた。
そっか・・・1年たったんだ・・・いろいろあったけど、でも、なんだかパンドラの箱のように感じる。やっぱり、ほとんどが手作業だからだろうな。前提の材料が整わないのに、理想とするメニューを作った感じだろうか。不足している材料を用意するためには、強制か、時間をかけるか、不足している理由を分析して対応しようとする政治力か。なんともな・・・将来的に意味ある政策だったかどうかはもう少し時間がたたないとわからないのかも。