税金の滞納
8月3日に、国税庁のHPで、平成27年度の滞納状況がアップされてます。
所得税 1,552億円
法人税 634億円
相続税 269億円
消費税 4,396億円 !
その他 20億円
消費税の滞納額の多さにびっくりします。
しかも消費税は、
税率5%だった平成25年の新規滞納額は、2,814億円
8%になり、約1.5倍に増えています。
消費税は、納税義務者であれば、
課税の売上がある以上は、原則納付しなければいけません。
たとえ赤字でも。
赤字であれば、原則法人税は、かかりませんが、
その赤字のもととなった経費の構成で
消費税額は、変わります。
外注費が多ければ、
消費税の計算上も
売上にかかる消費税から外注費に掛かる消費税を差し引くことができますが、
お給料などの社内人件費には消費税は課されていないため、
外注費のようには差し引くことができません。
このあたり、同じ人件費でも取り扱いが違います。
一般的に、利益率を高めるためには、外注より内製化のほうが
良いですが、そうすると、その分消費税は多く支払う必要が出てくる。
消費税は、赤字でも、払わないといけない・・・そういう税目なので
滞納額が、ほかの税目に比べて群を抜いているのでしょう。
しかも8%になり、さらに増えています。
やはり、中小企業にとっては、あまり景気は良くないのかもしれません。
そもそも、法人税率を下げるうんぬんは、
どちらかというと利益の出ている大企業の問題であって、
中小企業には、消費税のほうが、経営的に大きな問題かもしれません。
一方で、少子高齢化に伴う、医療費、年金などの財源としての消費税、
そもそも、消費税の設計は、赤字云々に関係ない、
売上利益に組み込まれない、あくまでも、預かっている税金だったはずですが、
やはり、資金繰り的にも、実際には、組み込まれているのが現状だと思います。
こういう実態をみると、うまく制度として回っていないように思えますので
抜本的に税制を見直す必要があるのかもしれません・・・