えっ!そういうこと?

理由がわからないまま疑問を抱きつつ、
それでも、当たり前に運用されているルールや習慣が
日常として過ぎ去っていて、
たまに、「えっ!そういうこと!?」ってびっくりすることがあります。

今朝の、東京新聞の社説は、まさにそんな瞬間でした。

<社説>週のはじめに考える 「バズーカ」の音はやまず
https://www.tokyo-np.co.jp/article/172274

衝撃を受けた部分
以下、一部抜粋
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戦後、日本経済をけん引したのは自動車や電機産業などです。競争力ある製品を輸出して成長を支え、「輸出大国ニッポン」のイメージが国内外に行き渡りました。
 輸出依存度という統計があります。国内総生産(GDP)に輸出がどれほど貢献しているかを数字で表すものです。日本は20%以下の年が続き、韓国を大きく下回っています。実は日本は輸出でなく内需依存型の国なのです。
 にもかかわらず円高になると株価が落ち続けたのはなぜか。それは一九八〇〜九〇年代にかけて日本製品の競争力があまりに強く、世界を席巻した印象が強いからだと考えています。日本を警戒した米国が「輸出を規制しろ」と再三圧力をかけてくるほどでした。
 その印象が金融市場に「強い円は、輸出依存の日本経済にマイナス」という意識を定着させ、「円高イコール株価下落」という公式ができていたのです。

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円高になると株安になる理由・・・いろいろ専門家や証券アナリストの方のコラムなどを
読んだりしても、ずっと、いまひとつピンと来ないまま・・・
不思議だなあと思って過ごしていたのですが、

「その印象が金融市場に「強い円は、輸出依存の日本経済にマイナス」という意識を定着させ、「円高イコール株価下落」という公式ができていたのです。」

とういことは、つまり、
金融市場が受けた印象で、(イメージでできあがった)輸出依存の日本経済にマイナス
(統計上は内需型なのに)という意識が定着したことが理由だったの?!

実際は、もっと複雑にさまざまな背景があると思いますが、
長年、不思議だとおもっていた現象は、
なんとも、非ロジックな市場のイメージと感情(勘定?)に由来し、定説となっていたことと
いう説明に驚きました。

これは、大学に入って、ミクロ経済学だったか、ケインズ経済学だったか
最初の授業で、
経済学という学問は、人間の心理(欲)をベースとして発展していく経済を、
学問として分析することなんだと知り、衝撃を受けた感じに似ていました(笑)
大学生になりたてだったので、
経済学って、数学とか英語と科学とか生物とかと同じだと
思いこんでいたから、人間の欲と学問が絡まるなんて発想がなかったんですね(笑)